人の悩みの大半は人間関係と言われており、組織の課題でもあります。
人とかかわる時、こちらの伝えたいメッセージや情報が相手に伝わらずに誤解や混乱が生じることがあります。こうしたコミュニケーションロスによって、組織の働きやすさや生産性は大きく下がってしまいます。仕事の進捗や品質、ひいてはチーム内外への信頼関係など、このまま放置してよいことはありません。
そこで多くの企業は「業務コミュニケーションツール」を導入しようとします。ツールを導入することで一定の成果は出るでしょう。ですが、メッセージや情報が正確に伝わらない、意図しない誤解や混乱は相変わらず生じます。その結果「やりとりがやや便利になり、やや高速化した」にとどまります。


次に「話し方や聴き方を学ばせよう」と、ビジネススキルの習得によって課題の解決を図ろうとします。これも一定の成果は出るでしょう。一部の社員はスキルを効果的に使えるようになるかもしれませんが、大半は時がたてば元に戻ります。
つまり、ツールもビジネススキルも一時的なものであり、効果を発揮するには「本質的な気づきと行動変容」を促すことが必要になります。それが「自尊他尊のコミュニケーション」なのです。
まずは、相手も自分も尊重し良好な人間関係づくりや、ストレスを溜めないコミュニケーションの心地よさを「体感すること」。この体感こそが「行動変容」につながり、コミュニケーションロスの根源的な解決の糸口になります。スキルはその後です。
今回、組織コミュニケーションの質を向上させる「自尊他尊の3ステップサイクル」をご提案いたします。
自尊他尊の3ステップサイクル
1.生産性向上と信用の蓄積
自尊他尊の土壌ができることで、組織の中に心理的安全性が醸成されます。聞く側はたとえ自分とは異なる意見であっても認めるので、自分の考えを安心して伝えられます。そこに、伝え方、フィードバックのスキルが掛け算されますから、当然、生産性は上がります。
また、このような仕事の進め方を通して、社員同士の信用はチームの枠を超えて蓄積され、信用残高が積みあがっていきます。
こうして得られた信頼関係は、貴社に長きにわたって利益をもたらし続けることでしょう。
2.自己肯定感の適切な安定
社員の皆様の「自己肯定感が適切に安定」します。心理的安全性が確保されている中で言語化のトレーニングを行うことで、自信をもって発言できるようになります。会議での発言が増え多様なアイデアが生まれ会議が活性化します。
このことは、個々の生産性アップに留まりません。問題解決と合意形成の2つの手順を理解することで、参加者との共通ゴールを共有し、ともにゴールに向けて歩めるようになります。
3.家族関係や人間関係がよくなる
本プログラムが、他のスキル研修と最も異なる点は「行動変容」です。相手も自分も尊重する、自尊他尊のコミュニケーションが定着することで、ビジネスシーンだけでなく、家族間やプライベートでも、自然と人間関係がよくなるのです。